定冠詞 le, la, les と不定冠詞 un, une, des の区別
フランス語において定冠詞 (le, la, les) と不定冠詞 (un, une, des) の区別は非常に重要です。定冠詞は特定化された対象を、不定冠詞は特定化されていない対象を示します。
定冠詞 : le, la, les
定冠詞は、話し手と聞き手にとって特定化されている既知の名詞に使用されます。つまり定冠詞は、その「もの」や「人」がすでに知られていたり、以前に言及されていたりすることを示しているのです。
- Le livre que je lis est captivant.(私が読んでいる本は夢中になるほど素晴らしい。)(話題になっているのは特定の、聞き手にとって既知の本)
- La voiture est garée devant la maison.(車は家の前に駐車されています。)(特定の車について)
- Les enfants jouent dans le parc.(子供たちは公園で遊んでいます。)(話し手と聞き手にとって既知の、特定化された子供たち)
不定冠詞 : un, une, des
不定冠詞は、名詞を特定化せずに導入する際用いられます。提示される「もの」や「人」が話し手や聞き手にとって未知であったり、その正確なアイデンティティが不明または明示されていなかったりする場合に使用されるのです。
- Un homme m'a demandé le chemin.(ある男性が私に道を尋ねました。)(特定化されていない、話し手にとって未知の男性)
- Elle a adopté une chatte.(彼女は一匹の猫を飼い始めました。)(特定化されておらず、どのような猫なのかアイデンティティが不明)
- Des enfants jouent dans la rue.(子供たちが通りで遊んでいます。)(特定化されない、漠然とした集団)
比較例
さまざまな文脈で定冠詞と不定冠詞がどう使われているか比べてみましょう。
- C'est une cathédrale.(それは大聖堂です。)(どの大聖堂のことかは不明)
- C'est la cathédrale Notre-Dame.(それはノートルダム大聖堂です。)(どの大聖堂か明示されている)
- C'est un monument connu.(それは有名なモニュメントです。)(どれかは示されず、漠然としたひとつのモニュメントが話題になっている)
- C'est la Tour Eiffel.(それはエッフェル塔です。)(言及されたモニュメントが何か明示されている)
- C'est une veste bleue.(それは青いジャケットです。)(任意の、特定化されていないジャケットを指す文)
- C'est la veste de Pierre.(それはピエールのジャケットです。)(どんなジャケットかを明示し、名詞を特定化した文)
- J'ai vu un film hier.(昨日、映画を見ました。)(どの映画かははっきり示されず、漠然と話題にされている)
- J'ai vu le dernier film de Spielberg.(スピルバーグの最新作を見ました。)(どの映画かがはっきり示された、定冠詞を用いるべき例)
- Elle cherche un emploi.(彼女は仕事を探しています。)(特定の職は明示されず、求職していることが大まかに示されている)
- Elle a obtenu l'emploi dont elle rêvait.(彼女は夢見ていた仕事を得ました。)(特定の、話し手と聞き手にとって既知の職が示されている)
区別の重要性
フランス語では定冠詞と不定冠詞の区別が非常に重要で、冠詞の違いは文の意味に影響をおよぼします。定冠詞を使うか不定冠詞を使うかによって、提示する事物や人が特定のものか、不特定のものかを明確にできるのです。